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◆猫とネズミとレストラン〜ある事件裏の話〜

4.猫集め(初日)


ニルオス様とは夜に猫探しをすることになった。
待ち合わせの場所である第二軍本営の前へ向かったのはすっかり陽が暮れた後だ。
私服で来るように言われていたので、動きやすいスタイルで向かうと、同じく私服姿のニルオス様が既に待っておられた。
俺もだけれど、私服だとニルオス様も軍人には見えない。学者とか医者とか、そっちのタイプに見える。
それにしても何故夜なんですか?

「猫は夜行性だろうが。それに勤務時間外なら夜しか動けねえ」

なるほど…。
けど暗くて肝心の猫が見えない気もするんですが…。

「すでに情報を収集中だ。最低でも数匹は近日中に手に入るだろう。猫がいたら力づくで奪い取れと一部の者に指示をしてある」

ええと、その命令は間違っているような気がするんですがニルオス様。

「もちろん愛猫家の猫はやめておくように言ってある。後々面倒なことになりかねねえからな。さて行くぞ、スティール」
「はい」

よく判らないが、猫のいそうな場所に心当たりがあるらしい。俺はニルオス様の後を追いかけた。

ニルオス様が行かれた場所は飲食店が建ち並ぶ地区だった。その建物と建物の間にある路地に入り込む。すると確かに猫はいた。木製のゴミ箱の上に乗っていたり、普通に歩いていたり、とにかくそれなりの数がいる。

「土の印で捕らえろ」
「はい!」

ニルオス様は指示に従い、猫を印で封じ込める。そして重力の檻に閉じこめられて動けなくなった猫をニルオス様が用意しておられた動物用の檻へ入れていく。
初日は4匹の猫を捕まえることができた。