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◆お買い上げ (スティール視点)


黄竜はドゥルーガの品を欲しかったらしい。
わざわざ遠くから買いに来てくれたのか。ドゥルーガの品がいい品って証拠だな。ちょっと誇らしい。

「…で、依頼を受けたの?」
「まぁな。あのアホの依頼を受けるのは少々気が乗らなかったんだが、報酬がとびっきりいいんでな」
「へえ…」

報酬を欲しがるなんて、ドゥルーガは何か欲しいものでもあるのかな?

「当たり前だ。金がないと鍛冶場付きの家が買えないだろ?」

え?まさか…。

「ちゃんと庭付き一戸建て。鍛冶場もばっちり依頼しておいたからな」

ありがたく思えと言わんばかりの台詞だ。
王都で庭付き一戸建てかぁ。すごくいい家ってことだよね……って、感心している場合じゃないし!!

「ちょっと待ってくれ、ドゥルーガっ。せめて俺に一言相談をさ!」
「とっくに相談済みだろうが。寮を出ないかと相談したのはいつだと思ってる?」

いや、そうだけどさ!
カイザードとかラーディンとか、特にフェルナンとかフェルナンとかは、ぜーったい相談しておかなきゃやばいってば!!

+++

…結果的に引っ越しの話はなくなった。
黄竜の用意してくれた報酬の家が気にくわなかったらしく、ドゥルーガが怒ったせいだ。貴族の邸宅みたいな豪華な作りがドゥルーガの趣味に合わなかったらしい。
結果的にその家は別の人物に高値で売れた。さすが世界を網羅する大商人一族というべきか、場所が一等地だったのだ。
まぁお金が手に入ったからいいんじゃないかなって思うんだけど。

「ったくあのバカめ!!」

ドゥルーガはずっと黄竜に怒りっぱなしだ。ちなみに黄竜もドゥルーガが作ってくれた品には満足していたものの、お返しに用意した家を貶されて不機嫌そうに帰っていった。
なんだかなあ……七竜って難しい連中だよなぁ……。

<END>

結局引っ越しせずに済んだスティール。
その後、出世したりして、寮の部屋も幹部向けのいい部屋になります(ドゥルーガは不満顔ですが、スティールは引っ越ししようとしません)