ドゥルーガに寮を出る気はないかって聞かれた。
寮生活は楽だから考えたことなかったなぁ。お風呂も食事も用意されてるってのはやっぱりありがたいし。
何より安上がりだし。王都は家賃が高いんだよ。
けどなんでいきなりそんなことを言い出すんだい?ドゥルーガ。
「もちろん、鍛冶場がないからだ。お前は鍛冶師としての自覚がなさすぎるぞ、スティール」
いや、俺は鍛冶師じゃないし。鍛冶場の必要性なんて考えたこともなかったよ…。
「今の給料じゃちょっと厳しいしね」
「ふむ。すると金があればいいんだな?」
そうだけど、何をする気?
「今の給料じゃ厳しいってことは出世すればいいんだろう?手伝ってやろう」
あ、よかった。真っ当な意見だ。
「軍人は人を殺す職業だから、殺して殺して殺しまくればいいということだな」
前言撤回。全くまともな意見じゃない。
…先行き不安だなぁ。
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スティールが新人騎士時代の話です。
…続きます。